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「今日何を着よう」をやめた — リモートワークにツナギ一着で十分だった
リモートワークになってから、朝起きて最初に考えることが「今日何を着よう」だった。誰にも会わないのに、なぜか毎朝クローゼットの前で立ち止まる。大した選択じゃないのに、この小さな決断が一日の頭のリソースを奪っていく実感があった。「明日着る服を決めておけばいい」というアドバイスは聞き飽きた。
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リモートワークになってから、朝起きて最初に考えることが「今日何を着よう」だった。誰にも会わないのに、なぜか毎朝クローゼットの前で立ち止まる。大した選択じゃないのに、この小さな決断が一日の頭のリソースを奪っていく実感があった。「明日着る服を決めておけばいい」というアドバイスは聞き飽きた。
リモートワークでagentic codingをしていると、一日の大半をAIとの対話で過ごすことになる。指示を出し、出力を見て、修正を指示する。このループを何時間も続ける。気づいたら、Slackも開かず、同僚とも話さず、AIとだけ壁打ちしている日が週に何度かあった。
AIにコードを書かせて、出力をレビューして、修正を指示する。このループを一日中回していると、脳は常に緊張状態にある。その緊張をごまかすように、コーヒーが増えた。朝に2杯、午前の休憩で1杯、昼食後に1杯、午後に1杯。気づけば一日5杯。カフェインの効きはだんだん薄れて、飲まないと頭が回らない。
一昨年の写真を見返したら、机の上がよくわからない物で溢れていた。スマホスタンド、充電ケーブル3本、付箋の束、飲みかけのマグカップ2つ、読みかけの本が平積み、USBハブに外付けSSD。物が多いと視界に入る情報量が増える。視界の情報量が増えると脳の処理すべきことが増える。
昨年まで、私の日常はこうだった。ChatGPTでコードを書き、Claudeで文章を直し、Geminiで調べ物をする。一つの質問に3つのAIの答えを比較し、時にはプロンプトを4回も5回も練り直した。AIに仕事を任せるつもりが、AIの出力を評価するのが仕事になっていた。