AIとだけ話す日が増えていた

リモートワークでagentic codingをしていると、一日の大半をAIとの対話で過ごすことになる。指示を出し、出力を見て、修正を指示する。このループを何時間も続ける。

気づいたら、Slackも開かず、同僚とも話さず、AIとだけ壁打ちしている日が週に何度かあった。情報はAIからひっきりなしに流れ込んでくるのに、人間との緩いやりとりがゼロの状態。これが意外と精神を削る。

会話の種類と認知負荷への影響

AIとの壁打ちSlackのテキスト雑談(声で話す)
情報量多い少ない
認知的負荷高い低い
心理的安全感ゼロややある高い
気分転換効果★☆☆☆☆★★☆☆☆★★★★★
ハードルの低さ高くも低くもない低い(テキスト)話す相手による
決定的に違うのは「返事を待たなくていい」かどうかだ。AIは即レスだから情報が止まらない。人間の雑談には間がある。その間が、脳を休ませている。

雑談を日常に戻すための優先順位

  1. AIに質問する前に、まず近くの誰かに「これどう思う?」と聞いてみる。答えより会話そのものが目的になる
  2. Slackでもいいから、用件のついでに一言余計なことを書く。「これやっときました。そっちどうですか」だけで違う
  3. 通話ができる相手がいるなら、テキストより声で話す。情報の密度が下がるぶん脳が休まる
  4. 行きつけの店や家族との「おはよう」「おやすみ」レベルの会話を大事にする

なぜ極低ハードルの会話が必要なのか

AIと壁打ちを続けていると、すべての会話が「目的志向」になる。指示を出し、結果を受け取る。これだけだと、人間の会話に含まれる無駄や遊びがすべて抜け落ちる。

「雑談は時間の無駄」と思い込むと危ない。むしろ雑談のない状態こそ、情報が絶え間なく流れ込む状態を作る。無駄に思える会話が、実は脳のバッファをクリアしている。

AIに仕事を任せれば任せるほど、人間同士のゆるい会話の価値は上がる。それは効率のためじゃなく、壊れずに続けるために必要なものだ。今日、誰かと仕事に関係ない話をしたかどうか。その問いをたまに自分に投げるようにしている。

今日、仕事の用件以外で誰かと話したかどうか、思い返してみてほしい。なければ、今から一言でいいから誰かに声をかけてみるといい。