この記事のターゲット
この記事のターゲットは以下の通りです。
- テレワークを導入したけど、うまく機能していない企業およびチームの方
- これからテレワークを導入したい企業およびチームの方
上記の方々に向けたテレワークの導入方法について記載した記事になります。
逆に既にテレワークを実現し、運用できている方にはあまり意味のない記事になるかと思います。
早速行ってみましょう。
そもそもテレワークとは
テレワークとは、最近全国で注目を集め始めた言葉です。最近だとテレワーク以外にもリモートワークという表現でも使われています。
テレワークができている状態というのは、どのような状態を定義するのでしょうか。
まずは、テレワークの定義から追いかけてみたいと思います。
テレワークの定義
テレワークの定義としては以下のようなものが該当するようです。
テレワークとは、tele(離れた場所)+work(働く)をあわせた造語です。
日本テレワーク協会によると、情報通信技術を活用して、オフィスに出社することなく業務をおこなう働き方のこと
日本テレワーク協会(https://japan-telework.or.jp/)
テレワークの種類
テレワークにはいくつかの種類があります。
- 在宅勤務
- モバイルワーク(カフェ・ホテルetc)
- サテライトオフィス
それぞれ稼働する場所によってメリット・デメリットがあると思います。が、今回はこれからテレワークを導入する方・うまく運用できていない方向けの記事になるので、場所はあまり重要ではないと考えて、今回は割愛させていただきます。
今後これらに関連する記事も書いていこうと思いますので、その時はぜひ読んでいただけると幸いです。
テレワークができている状態とは
皆さんは企業として・チームとしてテレワークができている状態というのをどのように判断しておりますでしょうか。
もしかして、
社員の全員が出社しない状態や社員の過半数以上が出社していない状態
をイメージしていませんでしょうか?
私の経験則ですが、一番初めから全員が出社しないレベルのテレワークを目指すことは非常に困難です。
ショックかもしれませんが、まずこういった最上級を目指して入ることはやめておきましょう。
大丈夫。慣れていけばできるようになります。
テレワークの始め方
早速本題に入っていこうと思います。
まずは前提として、例となるチームを考えてみましょう。
チームには10名在籍しています。
現状は全員がオフィスに出社している
今回はこのチームがテレワークを実現できるように考えてみたいと思います。
Step1: テレワークの基礎力を高める
まずはテレワークを行うためには事前準備が必要です。何をするにもやっぱり基礎は大事です。そして、テレワークにも基礎はあります。
私が考えるテレワークの基礎力というのは、以下の5つに集約されると考えています。
- ツールの準備と運用力
- 進捗の透明性
- 暗黙知の共有力
- コミュニケーションの即効性
- チームの心理的安全性に対する理解力
なによりも一番大切なのはツールの準備と運用力です。
Step2: ツールの準備と運用力を鍛える
ここで皆さんはどんなツールをイメージしたでしょうか?
Zoom や Google Duo, Meets などのオンライン通話システムの事を真っ先にイメージしたのではないでしょうか。このツールももちろん必要不可欠なのですが、ほかにもこれらのオンライン通話ツールと同等レベルで外せないツールが存在します。それぞれ必要な基礎力に対応するものがあるので、紹介していきます。
課題管理システム
課題管理システムを導入することで、誰がどの課題をいつまでに完了する見込みで取り組んでいるのかをオンライン上で確認することができるようになります。
課題管理システムは現状世の中に沢山増えてきており、利用したい用途や使いやすさによって選んでもらえればよいかと思います。
私のチームでは、Backlog や Jira を利用しています。
参考サイト: 【2021年版】タスク管理ツール・Todo管理 おすすめ16選を徹底比較(無料あり)https://notepm.jp/blog/3251
コミュニケーションツール・チャットツール
コミュニケーションツールはテレワークの花形であるオンライン通話システムでありますが、そのほかにもチャットツールが重要です。
チャットツールがあれば、とてもカジュアルにチームメンバーと連携をとることができるようになります。
私のチームでは、Slackを利用しています。
暗黙知の共有
意外と大切なことが暗黙知の共有です。この暗黙知というのがテレワークでは厄介な存在になります。
誤解の温床であり、勘違いの起点。意思疎通の難しさの根源がこの暗黙知です。
我々はテレワークに挑むならば、この暗黙知に対して真っ向から向き合う必要があります。
暗黙知とは、自分だけが知っている情報であったり、
みんなが知っていると思い込んでいる情報の事を言うことが多いです。
これを解決するためには、共通理解を作り続けるということが大切。
その為には、ドキュメント共有ツール・ナレッジベースというものが役に立ちます。
私のチームでは、Docbase やConfule を利用しています。
参考サイト: 【2021年版】ナレッジベースとは?おすすめツール 11選を紹介https://notepm.jp/blog/3073
Step3: 運用してみる
上記で紹介したツールをまずはチームのメンバーで相談して、試しに無料運用してみましょう。
大事なのは、向上したい基礎能力を意識して、必要なツールを上手に使いこなすことです。
運用を進めるにあたり大切な事があります。
それは、
チームの心理的安全性の向上
チームの心理的安全性向上
まず運用を素早く効率よくチームに適応していくためには、目標を立てて振り返りを継続することが必要です。
振り返りをするときには、必ずメンバー全員がしっかりとより高い生産性を出すために厳しく意見を出し合う必要があります。
厳しく意見を出すという行為を行うためには、「自分が発言しても全然大丈夫!!」という気持ちにさせてくれるチームであり、「なんでも話せる・提案できる」という状況を作り出せる環境が必要になります。
向上させるためには
- チームみんなで意見を出し合うときには、否定をしないこと。
- 小さい成功体験をみんなで積み重ねて、分かち合うこと。
- 感謝やリスペクトを忘れないこと。
こういったことが信頼感になり、強いチームになり、強いチームであるがゆえに、強靭な運用もできるようになっていきます。
これがテレワークの第一歩目になると考えています。
Step4: オフィスから離れる
このようなツールを運用できる信頼感が強いチームが形成できた時、少しずつオフィスから離れてみてください。
いきなり全員が離れると、課題や心配事も多いかと思います。
その時は、少しずつメンバーをローテーションで在宅勤務に切り替えていくと良いです。
例えば、以下のような流れです。
- 10名のチームならば、毎日2人ずつ交代で在宅勤務を行う。
- 1週間回ったとき、振り返りを行い、在宅勤務を行った時の課題や改善点を相談する。
- 2名単位で回すことに課題が減ってきたら、次は3名単位に変更してみる。
- また振り返りを繰り返し、課題のチェック
- 次は4人…
- 課題のチェック…
- 次は5人….
- …
といったように少しずつ増やしていくのです。
そうすると、だんだんとテレワークがチームに浸透していき、最終的にはフルリモートが実現できるようになります。
まとめ
この記事のまとめです。
1. いきなり完全なフルリモートをイメージするのはやめよう。
2.以下の基礎力を常にチームで意識していこう。
2-1.ツールの準備と運用力
2-2.進捗の透明性
2-3.暗黙知の共有力
2-4.コミュニケーションの即効性
2-5.チームの心理的安全性に対する理解力
3.一番頼れるのはチームメンバーなのでなんでも相談・提案できるようになろう。
テレワークを実現するのは、会社の指示じゃなくて自分たちの行動です。
上手になってきたら、こちらの記事も読んでみていただけると幸いです。
いかがでしたでしょうか。この意識を小さくても始めていくことで、
テレワークは始まっていきます。
皆さんもテレワークを始められることを切に願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
木下博貴